「中小企業に知的財産権は不要!」と特許などの知的財産専門のある弁理士から言われました。
私は「そうか!やっぱりそうか!」と思いました。
以前、東京都の支援を受けて特許登録を申請しました。
「特許が会社の財産になるのです。ぜひ取得した方が良いですよ」と担当者に言われて、国内と韓国・中国・香港・EUそしてアメリカに申請しました。
全部で500万円ほどかかりました。
初期費用500万円の半分は東京都が払ってくれましたが、費用はそれだけではありません。
ほとんど毎年のように、世界各国から維持費用の請求がきます。
それを払い続けなければ知的財産は消滅してしまうのです。
その都度、弁理士費用も払わなければなりません。
そのうち中国からコピー品が出てきました。
さっそく中国の弁護士を使って訴訟することになり、そこでまた費用が必要になりました。
1年かかって勝訴して、損害賠償請求の通達を出しました。
ところが、その会社は存在しないことが分かりました。
危険を感じて、表面的に会社を畳んだようなのです。
結局、何の成果も得られずに事件は終了しました。
その後、他にも3社からコピー品が出てきました。
そのうちの1社は、私たちが裁判で勝訴した会社が名前を変えて、またやっているのです。
事実は掴めたのですが、対応策がなくてギブアップしました。
もう手が付けられません!
よほどの人的、資金的なリソースを投入しないと知的財産を有効に機能させることができないことを身をもって知りました。
大きな経済効果が期待できない限り「中小企業に特許登録は不要」と思います。
特に、世界特許は補助金をもらえたとしても、やめておいた方がいいです。
現在は、安価に保持できる国内の商標権に限って申請しています。
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